正社員よりも「派遣で自由な働き方」という選択と不安。副業で稼げばもっと安定

政府が「働き方改革」を唱えていますが日本の会社の長時間労働の実態はなかなか改善しません。

そんな中で時間的拘束の厳しい正社員での雇用を敬遠し、敢えて派遣社員という働き方を選択して自分の自由時間を大事にするという動きもあるようです。

日経新聞が報じるところによると、派遣社員のうち無期雇用(正社員への登用)を選ぶ人は想定以上に低い水準に留まっているそうです。

そのように積極的に派遣社員という働き方を選択する人が、そうして確保した自由時間を使って自己実現を図るためにインターネットを活用し副業をして副収入を稼ぐようになると「やりがい」と「生活の安定」の両方を手に入れることも可能になるでしょう。

余談になりますが、こうした会社員と副業のダブルワークは社会全体の生産性を高めることにもつながるため、政府も副業を推奨しています。

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「派遣で自由な働き方」を報じる日経新聞の記事(一部抜粋引用)は以下のとおりです。

 2018年は派遣社員をとりまく法制度が大きく変わる。改正労働契約法の影響で、同じ派遣会社で5年以上働く派遣社員は希望すれば派遣元で無期雇用の社員になれる。

労働者派遣法も改正された。9月末からは3年以上同じ職場で働くには、派遣先の直接雇用か派遣元の無期雇用に切り替えることが必要だ。

短期の就労を繰り返す不安定な労働環境を改善するのが法改正の狙いだ。就労期限がない無期雇用を選べば有期雇用に比べ契約更新時に「雇い止め」で職を失うリスクは小さくなる。改正当初は無期雇用への切り替えが進むとの見方もあった。

現時点でこの動きは広がっていない。リクルートスタッフィングは無期雇用への転換に関心を示したスタッフが対象者7500人のうち1割にとどまる。スタッフサービスは5%、セントメディアも対象社員の3割しか希望者が出なかった。

無期雇用に切り替わると雇用や賃金が長期にわたって保証される。一方で派遣会社が社員を配置する職場を選ぶ権利を持つ。「自由に仕事を選べるという派遣のメリットがなくなるのが不人気の理由」(リクルートスタッフィング)との見方が支配的だ。

派遣、安定より自由な仕事 無期雇用進まず時給高水準|日本経済新聞(2018年5月7日)

派遣社員が無期雇用を選択すると、派遣会社が社員を配置する職場を選ぶことになるため、自由に仕事を選べるという派遣社員のメリットが失われるのでこの形式での正社員への登用は明確に敬遠されているようです。

つまり正社員待遇のメリットよりも、自身の意に反した部署替えや転勤、残業の増加という正社員のデメリットの方が受け入れがたいということでしょう。

終身雇用制度が永続するという幻想が崩れた現在では、若いときの忍従が20年か30年後に報われる保証が無いことが明白になり、それなら派遣で今現在の自由を享受した方がよいと考えるのは理解できる話です。

ただ、1980年代後半のバブル期に学生生活を送り社会人になってからバブル崩壊、リーマンショックの不況を体験した筆者には、「自由な働き方として派遣を選択」という派遣の人々の考え方がバブル当時のフリーターの人々が語っていたことと同じように思え、そこに既視感を覚えます。

バブル期には人手不足が深刻化したことから、企業は正社員だけでは足らずアルバイトの賃金を上げて積極的な求人募集をしていました。

そのために正社員よりもフリーターと呼ばれるアルバイトの方が時給や手取りが高額になるという現象も見られました。

その当時にフリーターの人が語っていたのは

「正社員よりもフリーターの方が短時間で稼げる」

「正社員になると責任が求められるのでフリーターの方が気楽」

「正社員になると残業や転勤を断れないからイヤだ」

といった内容の言葉でした。

しかし、バブルが崩壊した以後は長い就職氷河期が訪れて真っ先にクビになったのはフリーターであり、その後は非正規社員の労働条件は悪化の一途をたどり、正社員との待遇格差が目立つようになりました。

こうした状況をアリとキリギリスに例え、責任感の無いフリーターがキリギリスのように冬期に餓死するのは当然という自己責任論を主張する人が多いことも事実です。

そして非正規社員の貧困が問題視されて現在に至っています。

そんな雇用環境の歴史の循環を眺めてきた身からすると現在の派遣社員の好条件が永続するとは思えないのです。

派遣社員のメリットは「自由な働き方」にあるわけですが、デメリットとしては雇用環境が不安定であること、責任ある仕事を任せてもらえないことからキャリアや高度スキルが身につかないという問題があります。

派遣社員としてより条件のいい仕事を得ていくためには仕事のスキルを高める必要があるのですが、単純な仕事を繰り返すだけの派遣では職業訓練の機会から遠ざかってしまい、それが将来の貧困リスクを招きかねません。

現在は団塊世代の大量退職による労働力不足が深刻化している状況ですが、これが諸対策により改善し、その後に不況に突入した場合にはバブル崩壊後と同様なリストラが起きて、真っ先に派遣社員がカットされるということになるのは容易に想像できるところです。

派遣という働き方は、自由であっても不安定であるという認識は必要です。

だからといって派遣社員からの正社員登用に魅力が無ければ、わざわざ不自由な働き方を選択するメリットはありません。

そこで派遣社員というフレキシブルな働き方で生活費を得ながら、インターネットを活用して副業を始めることでマーケティング技術や専門知識を高めて稼ぎを増やしていくという選択肢もあります。

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派遣社員とネット副業を併用し、副業で稼ぐスキルを高めることが出来れば、派遣の仕事を失ったとしても対処に困ることはありません。

ただ、インターネット副業を始めるのは簡単ですが、稼げるようになるまでには相当の試行錯誤と努力が必要です。

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